医療法人契約で解約返戻率が高い定期保険等に加入

定期保険等とは、医療法人が契約者となり、その役員又は使用人(これらの者の親族を含む)を被保険者とする定期保険(一定期間内における被保険者の死亡を保険事故とする生命保険)や第三分野保険(医療保険、がん保険、介護保険、障害保険等)のことを言います。

被保険者である理事長が死亡したとき、死亡保険金が医療法人に支払われます。その死亡保険金は、医療法人の承継や解散に必要な資金に充てたり、理事長の遺族に死亡保険金として支給し、遺族の生活のための資金に充てたりできます。

 

定期保険などの保険料の税務上の取り扱いは以下の通りです。

 

区分

期間

保険料のうち損金計上割合

保険料のうち資産計上割合

最高解約返戻率が80%以下のもの

最高解約返戻率が70%以下で年換算保険料が30万以下のもの

全期間

100%

0%

保険期間が3年以上で最高解約返戻率が50%超70%以下

保険期間開始日から保険期間の40%相当期間を経過する日まで(資産計上期間)

60%

40%

保険期間の40%相当期間経過後から75%相当期間を経過するまで

100%

0%

保険期間の75%相当期間後から保険期間終了日まで

100%

0%(資産計上した累積額を保険期間終了日までの経過に応じて均等に取り崩して損金計上)

保険期間が3年以上で最高解約返戻率が50%超70%以下

保険期間開始日から保険期間の40%相当期間を経過する日まで(資産計上期間)

40%

60%

保険期間の40%相当期間経過後から75%相当期間を経過するまで

100%

0%

保険期間の75%相当期間後から保険期間終了日まで

100%

0%(資産計上した累積額を保険期間終了日までの経過に応じて均等に取り崩して損金計上)

保険期間が3年以上で最高解約返戻率が50%超70%以下

保険期間開始日から最高解約返戻率となる期間まで(資産計上期間)

保険期間開始日から10年を経過する日まで

100%(最高解約返戻率×90%)

最高解約返戻率×90%

上記以外

100%(最高解約返戻率×70%)

最高解約返戻率×70%

最高解約返戻率となるまでの期間(資産計上期間)経過後から保険期間終了日まで

 

100%

0%(解約返戻金相当額が最も高い金額となる期間又は資産計上期間経過後保険期間終了日までの経過に応じて均等に取り崩して損金計上)

 

定期保険の保険料は、支払い時に一定の割合で経費になりますが、医療法人が受け取った解約返戻金や死亡保険は雑収入として収益計上されますから、実質長い目で見れば損益はゼロなのです。つまり課税のタイミングをずらすだけの繰延節税であるということは理解しておいた方がいいでしょう。