信託の種類

信託はその目的や内容等様々な観点から次のように分類することができます。

A:民事信託と営業信託
受託者が営業者であるかどうかの分類。受託者による信託の引き受けが営業として行われない場合の信託が民事信託、営業として行われる場合の信託が営業信託です。

B:私益受託と公益信託
信託目的が公益性を有するかどうかの分類。公益信託は一定の要件を満たせば所得税が課されませんが、主務官庁の許可が必要となります。私益信託は税制上の優遇措置はありません。

C:設定信託と法定信託
信託の発生原因による分類。設定信託とは当事者の法律行為や遺言で設定され、法定信託とは法律の規定や会社によって設定されるものです。

D:契約信託と遺言信託
信託の設定原因による分類。契約信託とは信託行為が委託者と受託者との間の契約による信託で、遺言信託とは委託者の遺言によってなされる信託のことです。

E:個別信託と集団信託
委託者または受益者の数による分類。個別信託とは信託契約が個別の委託者ごとに締結され、委託者が単独でその有する特定の財産を信託財産とし、受益者が単独である信託のことで、集団信託とは多数の委託者から拠出された財産を信託財産として受託者が総括して特定の目的に従って運用する信託もしくはその受益者が多数の信託のことです。

F:他益信託と自益信託
受益者と委託者との関係による分類。受託者と委託者が同一人である信託を自益信託、同一人でない信託を他益信託といいます。

G:金銭信託と金銭以外の信託
委託者が信託に拠出する財産が金銭かどうかの分類。金銭信託とは委託者が金銭を拠出する信託のこと、金銭以外の信託とは委託者が金銭以外の財産を拠出する信託、つまり財産信託のことで、土地や不動産、動産等の信託があります。

H:資産運用型信託、資産管理型信託、資産流動化型信託
信託の有する機能による分類。
資産運用型信託:受託者が自らの裁量で委託者から拠出された財産を運用する信託
ex) 貸付信託、財産形成信託、委託者非指図型投資信託
資産管理型信託:受託者が委託者の指図に従って委託者から拠出された財産を管理する信託。
ex) 金銭信託、年金信託、委託者指図型投資信託
資産流動化型信託:原資産の所有者が保有する資産の価値、そこから生じるキャッシュフローを裏付けとして証券を発行することで資産の流動化を図り、資金調達を行う信託のこと。
ex) 特定目的信託、不動産信託、金銭債権信託

I:契約型投資信託と会社型投資信託
設立形態による分類。
契約型投資信託:受託者と委託者との信託契約により設定される信託
会社型投資信託:一般法に基づき会社が設立され、その会社が投資を目的とし、投資者はその会社の持分の取得により資本主となり、会社が投資で取得した利益を配当として投資者である資本主に分配します。