信託税制による区分

平成19年度税制改正によって、信託に対する課税は以下のように区分されました。

(a) 受益者等課税信託
以下のいずれにも該当しない信託で、信託財産に属する資産や負債は受益者等が持つものとみなします、そして信託財産を原因とする収益や費用も受益者等の収益及び費用として法人税法の規定を用い、パス・スルー課税が適用されます。

(b) 集団投資信託
合同運用信託、証券投資信託等一定の投資信託及び特定受益証券発行信託のことを言います。これら信託に関する収益や費用は受益者段階で課税されずに、受益者に信託収益が分配された段階で課税されるペイ・スルー課税が適用されます。

(c) 法人課税信託
特定受益証券発行信託以外の受益証券発行信託、受益者等の存しない信託、法人が委託者となる一定の信託、集団投資信託に該当する者以外の投資信託及び特定目的信託のことを言います。受託者段階で受託者の固有資産に属する所得とは区分して法人税が課されます。

(d) 退職年金等信託
厚生年金基金契約、確定給付年金資産管理運用契約、確定給付年金基金資産運用契約、確定拠出年金資産管理契約、勤労者財産形成給付契約、勤労者財産形成基金給付契約、国民年金基金もしくは国民年金基金連合会の締結した国民年金法第128条第3項もしくは第137条の15第4項に規定する契約又は適格退職年金契約にかかる信託のことを言います。
受益者の段階で課税され、信託収益を現実に受領したときに課税されるペイ・スルー課税が適用されます。

(e) 特定公益信託等
特定公益信託とは、特定公益信託及び社債等の振替に関する法律第2条第11項に規定する加入者保護信託のことを言います。信託収益を現実に受領したときに受益者段階で課税されますが、受益者が個人の場合には、財務大臣の指定する特定公益信託については、所得税及び贈与税が非課税となります。
公益信託については、公益信託の委託者又は相続人その他の一般承継人は当該公益信託の信託財産に属する資産および負債を有するものとみなされ、この信託財産を原因とする収益及び費用は、この委託者の収益や費用とみなされて法人税法の規定が適用され、公益信託は受益者が存在しない信託とされ、法人課税信託となります。