組合馬主の税務

平成15年に、競走馬の保有にかかる所得の税務上の取り扱いについて、国税庁からの回答がありました。こちらを要約してみましょう。

(1) 組合馬主制度における組合員の受ける損益の税務上の取り扱いについて

組合馬主制度は、複数の組合員で構成された民法667条の法人格なき組合を競馬法第13条に基づいて馬主登録するものであり、この組合は、競走馬を所有し、競争をさせて収益を得ることを目的としたものです。
競争賞金等の収入は組合財産となり、損益は出資比率に応じて各組合員に帰属します。そのため、所得税基本通達(36、37共―19及び20)に基づいて取り扱います。

(2) 個人馬主の競走馬の保有にかかる税務上の取り扱いについて

近年の個人馬主は、競争賞金等の上場に伴って、血統や馬格等の良い高資質馬をレベルの高い施設で調教し、収益を上げていく経済性を重視しています。
競走馬の購入にあたり、馬主自らが市場や牧場に買い付けに行き、競走馬を預託する厩舎の選択、騎乗騎手の選択、出走させる競争の選択等馬主自らが関与するなど、経営管理的な労力も増えてきています。平成14年の個人馬主の経営状況を要約すると次の通りです。

(a) 3歳以上の競走馬が年間5回以上出走した場合
年間の賞金収入:中央競馬で1,357万円、地方競馬で429万円
年間の損益分岐点:中央競馬で1,218万円、地方競馬で322万円

(b) 2歳以上の競走馬が年間3回以上出走した場合
年間の賞金収入::中央競馬で548万円、地方競馬で222万円
年間の損益分岐点:中央競馬で522万円、地方競馬で172万円

年間出走回数が3歳以上の馬で5回以上を保有している場合には相当程度の収入金額が見込まれるため、「その年以前3年間の隔年において競馬賞金等の収入があり、その3年間のうち、年間5回以上(2歳馬については年間3回以上)出走している競走馬を保有している年が1年以上ある場合」には、事業所得に該当します(所得税法施行令第178条)。

個人馬主が適正な申告を行うために、競馬主催者が個人馬主ごとにその保有する競走馬の出走回数や賞金収入額等を記載した証明書類を作成、甲府市、個人馬主は、確定申告において、当該証明書類を確定申告書に添付することとします。