特定公益信託など及び特定目的会社の課税関係

特定公益信託や特定目的会社の税務について概観してみましょう。

A:特定公益信託
公益信託とは祭祀、宗教、慈善、学術、技芸等公益を目的とする信託で、特定公益信託とは、主務官庁から信託法第66条の公益信託として許可されたもののうち、信託終了の場合、信託財産が国や地方公共団体に帰属、類似の目的のための公益信託として継続する等の要件を満たしたものを言います。
受益者が個人の場合、一定の目的とする特定公益信託から金品を取得した場合には贈与税も、所得税も課されません。特定公益信託のうち一定の要件に該当する特定公益増益法人に対して拠出した金額は一般の寄付金とは別枠の寄付金として扱われます。

B:特定目的会社
特定目的会社とは、資産流動化法に基づいて設立され、資産の流動化を目的とし、信託契約の締結時において委託者が有する信託の受益権を分割することにより、複数のものに取得させることを目的とする社団です。

(1) 受託者段階における課税
特定目的会社は法人格を有し、原則的に法人税が課されます。

(2) 特定目的会社における受益者段階での課税
(a) 受益者が法人である場合
法人である受益者が特定目的会社から受ける利益の配当の額は、受取配当等の益金不算入の規定における配当等の額に該当せず、課税対象となります。これは、特定目的会社の支払う利益配当の額は損金の額に算入されており、出資者が受ける利益の配当の額について二重課税が生じないためです。

(b) 受益者が個人である場合
特定目的会社が発行する証券又は出資につき支払いを受ける収益については、それぞれの証券又は出資の収益の区分に応じて課税されます。個人である受益者は、特定目的会社の出資の配当等については、株式会社の配当と同じように扱われ、総合課税の対象となります。
特定目的会社からの利子については源泉分離課税で課税関係が終了します。特定約束手形による所得は雑所得として扱われます。

投資者が特定社債を譲渡した場合、その譲渡益には課税されません。しかし優先出資証券、転換特定社債及び新優先出資引受権付特定社債を譲渡した場合、申告分離課税の対象となります。特定約束手形を譲渡した場合には総合課税の対象となります。