タワーマンション節税対策のため、固定資産税評価額が改定

2018年から固定資産税の評価額が改定され、20階以上のマンションの高層階に対しては、階を上がるごとに固定資産税が高くなるように設定されました。こうなりますと、1階と最上階の差は10数%程度となります。しかし高層階と低層階の実際の価格の違いはわずか10数%で済むことはありません。マンションによっては2倍以上の差が生じることもあります。

そのため、新しい固定資産税が適用されても、タワマン節税は、節税策としてはまだ十分にメリットがあるといえるでしょう。しかもこの新しい課税方法が適用されるのは、2017年4月以降に販売されるマンションです。それ以前に販売されたマンションは依然と同じ固定資産税が適用されます。

また、最高裁で納税者が負けた判決でも、タワーマンション節税は全く使えないという結論ではありませんでした。当然、裁判所がそういう判断を明確にすることはないでしょうが。その理由とは、マンションの所有期間が短かったことです。短かったために、「明らかに節税目的の意図がある」とみなされてしまったのです。

そのため、現状では、「明らかに節税目的の意図がある」場合にはタワーマンション節税は行えない、逆にいれば、所有期間が長く、実際に居住しているような場合には、このようなタワーマンション節税は今でも有効であるといえるわけです。

しかしながら、注意は必要です。「財産評価基本通達」の第6項には、「この通達の定めによって評価することが著しく適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する」との記載があります。ですので、タワーマンション節税はいつでも否認できる余地が十分に残されています。

相続税の財産評価は、原則的に「時価」で行います。タワーマンション節税は、時価から相当に減価されていて、非常におかしい状況にあります。そのため、国税としてみれば、いつ否認してもよい状態に置かれているということなのです。

今のところ、タワーマンション節税を行えるのは、一部の富裕層にとどまっていますから、国税庁も「明らかに節税の意図があること」のみを否認の対象としておりますが、今後、この節税が増えてくれば、国税も、タワーマンションの高層階の評価額を「時価」に切り替えてくるでしょう。

その意味で、タワーマンション節税はグレーとしか言いようがなく、とりあえず税務リスクがあるが、やってみるか、後で追徴課税を取られたら仕方ねえな、くらいの気持ちでなければやらない方が無難だと思いますけど、いかがでしょうか。