任意組合税務の計上時期等の取り扱いについて

収益や費用の計上時期について組合員が法人と個人の場合に分けてみてみましょう。

(a) 組合員が法人の場合
原則発生主義となりますから、現実的に利益の分配や損失の負担をしていない場合でも、法人の各事業年度の期間に対応する組合事業に関係する個々の損益を計算して、この法人の事業年度の益金や損金の額に算入することになります。
しかし損益が毎年1回のみとか損益の発生後1年以内のような場合は、計算期間の終了の日のある、法人の事業年度の益金や損金の額に算入します。
例えば組合が9月決算、組合員である法人が3月決算を採用していたときに、組合の10月から翌年9月の損益は、法人の4月から3月決算の間に損益を取り込みます。原則的には組合の前期と後期に分けて、つまり昨年度の4月から9月、当年度の10月から3月を法人の決算に取り込むべきです。組合員の課税に当たっては、条件付きで組合の計算期間終了の日の属する営業年度の損益の額に算入する方法が認められています。

(b) 組合員が個人の場合
通常、個人所得税の場合には、1月から12月を1年と見ますが、組合の構成員に法人もいる場合がありますので、上記のように法人の場合と同様な計算がなされます。

次に相続税の取り扱いを考えてみます。任意組合は組合員の組合契約に基づく団体ですので、組合員が死亡したとき、死亡した組合員は組合契約から脱退します。そのとき脱退した組合員に対しては脱退時の組合の財産状況で計算した出資に対応する金額が持ち分の払い戻しとなります。つまり、組合員が死亡した場合、その相続人が死亡した組合員の出資や地位を相続しませんが、組合財産に対する権利義務、いわゆる組合財産の払い戻し請求権を相続人が承継することで、その権利の承継について相続税が課されることになります。

そして消費税ですが、各構成員の決算期はそれぞれ異なるために、事業の計算期間の終了する日の属する各構成員の課税期間で行ったものとして取り扱うことができます。基準期間における課税売上高が1,000万円以下であることで納税義務が免除されるか否かは、各組合員ごとに判定することになります。共同事業である任意組合の事業に関わる消費税の納付については、課税事業者であるか否かに関わらず、任意組合の各組合員が連帯して納税義務を負うことに注意が必要です(通則法9)

また、任意組合自体の確定申告書の提出は不要です。任意組合で稼得された所得又は損失については、各組合員に当該任意組合から配分された所得又は損失を各組合員の段階でその他の所得と合算又は通算してここに申告することとなります。