不動産の共同購入が匿名組合で行われたとされた事案

不動産の共同購入がなされた組合は匿名組合か、任意組合かで争われた事件の判例です。

1.事案の概要

不動産業者Xと出資者Aが共同購入に関する契約書に基づいて、Xが当事者となって行う土地の競落、転売事業で生じる利益は民法上の組合契約に基づき、出資割合に応じてX及びAに分配し課税処理を行いましたが、課税庁はX単独で行った匿名組合と認定し、土地の譲渡利益の全てはXに帰属するとして更正処分しました。

2.争点

本件契約は匿名組合か民法上の組合契約か。

3.判決要旨

競売物件の転売による利益の取得を目的とする事業を営む不動産業者Xと出資者が、Xにおいて競落した土地につき、出資者に出資割合に応じた共有持分を帰属させることまで合意したとは認めがたく、共同購入に関する契約書という書面は、匿名組合契約に矛盾するとは言えず、土地は譲渡の時点でXの所有にかかるものと認められるから、譲渡による収益は全てXに帰属するとしました。
(大阪地裁平成2年12月19日判決)