設備投資による節税対策~資本的支出と修繕費

1.ポイント
医療法人で使用している設備のオーバーホール費用はあくまでの修繕が目的だから、といって全額修繕費として損金にすることはできない場合があります。

2.解説
修繕費は減価償却資産の価値をできるだけ維持するために行う、復旧程度の修理・改良等の費用です。修繕費は、支出した事業年度の損金に算入します。一方、資本的支出とは修理・改良等を行うことによって、資産の価額が増加したり、その使用可能期間が長くなった場合には、価値が増加した分あるいは使用可能期間が延長した分を資本的支出とみなします。資本的支出は、一事業年度の損金には算入せず、固定資産の取得価額として、減価償却の手続によって費用化します。

修繕費と資本的支出の判断は難しく、通達によれば、明らかに資本的支出に該当する場合を除き、一の資産に対して、修理・改良等のために支出された金額が、60万円以下であるか、前期末における資産の取得価額の10%程度以下であれば修繕費、それを超えれば資本的支出とするとされています。

資本的支出は以下のようなものです。
(a) 建物の避難階段の取付等物理的に付加した部分に係る費用の額
(b) 用途変更のための模様替え等改造又は改装に直接要した費用の額
(c) 機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合のその取替えに要した費用の額のうち通常の取替えの場合にその取替えに要すると認められる費用の額を超える部分の金額

修繕費は以下のようなものです。
(a) 建物の移えい又は解体移築をした場合(移えい又は解体移築を予定して取得した建物についてした場合を除く。)におけるその移えい又は移築に要した費用の額。ただし、解体移築にあっては、旧資材の70%以上がその性質上再使用できる場合であって、当該旧資材をそのまま利用して従前の建物と同一の規模及び構造の建物を再建築するものに限る。
(b) 機械装置の移設に要した費用(解体費を含む。)の額。

修繕費であることを示すものとして、見積書や請求書に加えて、修理箇所の写真などを残しておけば、税務調査で指摘を受けた際に、説明しやすくなります。