医療法人の交際費

1.ポイント
交際費として全額経費にするためには、領収書の他に、名前、内容を記載した書類を保存しなければなりません。

2.解説
交際費は医療法人の事業遂行上必要な支出として費用計上することができます。なお、交際費とは、際費、接待費、機密費その他費用とされており、接待・供応・慰安・贈答、その他これらに類する行為のために支出する費用であり、得意先・仕入先をはじめとして、その他事業に関係があるすべての相手が対象となります。

交際費等の額は、原則として、その全額が損金不算入とされていますが、損金不算入額の計算に当たっては、下記(1)及び(2)の区分に応じ、一定の措置が設けられています。

(1) 期末の資本金の額又は出資金の額が1億円以下である等の法人
(a) 平成25年3月31日以前に開始する事業年度
損金不算入額は、前記1の交際費等の額のうち、600万円に該当事業年度の月数を乗じ、これを12で除して計算した金額(以下「旧定額控除限度額」)に達するまでの金額の10%に相当する金額と、交際費等の額が旧定額控除限度額に達するまでの金額を超える場合におけるその超える部分の金額の合計額となります。
(b)平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度
損金不算入額は、前記1の交際費等の額のうち、800万円に該当事業年度の月数を乗じ、これを12で除して計算した金額(以下「定額控除限度額」)に達するまでの金額を超える部分の金額となります。
(c) 平成26年4月1日以後に開始する事業年度
損金不算入額は、次のいずれかの金額となります。
① 前記1の交際費等のうち、飲食その他これに類する行為のために要する費用(専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除き、以下「接待飲食費」といいます。)の50%に相当する金額を超える部分の金額
② 上記ロの金額(定額控除限度額)を超える部分の金額
(2) 上記(1)以外の法人
(a) 平成26年3月31日以前に開始する事業年度
 損金不算入額は、支出する交際費等の額の全額となります。
(b)平成26年4月1日以後に開始する事業年度
 損金不算入額は、上記(1)の(b)の①の金額となります。

なお、法人の交際費のうち「1人あたり5,000円以下の飲食費」については、一定の条件を満たせば交際費から除外できることになっています。これは、法人には有利な規定ですので、ポイントをおさえておくことが重要です。俗にいう「会議費」です。

①相手先、人数、目的等の記載が必要な場合
1人あたり5,000円以下の飲食費であることを明確にするため、年月日、相手先、場所、参加者の氏名、飲食目的と内容などを領収書や支払証明書を使い、記載する必要があります。
②5,000円以下であること
5,000円を超えると、その費用すべてが通常の交際費となります。
③接待のための飲食費であること
法人の取引先などでなければなりません。自社の役員、従業員の場合には、交際費にはなりません。また、タクシー代などの飲食費以外は適用できません。
④一店舗ごとであること
1回の接待で2軒の飲食店に行っても、合算する必要はありません。1店舗ごとの1人あたりの計算です。ただし2軒が連続する一体の行為として認識されると、通常の交際費となります。

院内や通常会議を行う場所での取引先との打合せでの食事代について、常識の範囲内での昼食の程度を超えない飲食代等は、会議費として経費計上できます。但し、あくまでも会議に伴って必要となる飲食代であることが前提となります。