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嘘の上塗りは、信用の破壊につながる

失敗を隠したいのが人間の真理ですが、失敗自体にも自分が隠れたくなる性質を持っていそうです。失敗が発覚することはよくありまして、その後で嘘の上塗りでさらに隠し通そうとすると、状況はさらに悪化します。失敗はそのままにしておくと増長するもので、一度嘘をつくと次の嘘をつかざるを得なくなります。

ちょっとした嘘が加速度的に増長し、最終的には法律上の裁きを受け、逮捕ともなりかねません。そうなりますと社会的信用も失います。ですので、大ごとにならないうちに、良識のある従業員は内部告発をする人もいます。組織的にはなんてことをしやがったんだ、と思うかもしれませんが、実は組織にとって、最終的に良いこととなることの方が多いでしょう。

ある日本の自動車メーカーでリコール隠しの問題があり、30年間隠し続け、リコール対象者への対策も怠り、事実が発覚した当初、一連のリコール隠しが組織ぐるみだったことを否定したものの、後日、役員も隠蔽工作に関わっていたことが明らかになったことがありました。嘘に嘘を塗り重ねたことで、社会的信用は地に落ちました。発覚の翌年には約2,800億円もの赤字を計上せざるをえなくなりました。

失敗や不正行為が表ざたになれば、多くの人が失敗を隠し続けるしかないと考えるようになり、一度隠すと癖になります。誰かが内部告発をでもしようものならば、間違いなく村八分です。社内の不正を暴けば閑職に追いやられることは必須です。それを正そうという勇気を持った人間はなかなか出てきません。

組織には、儲かるならば悪いことでもするという人間と、絶対に不正行為はしないというのが3%ずつで、残り94%はやむを得ない場合はほどほど悪いこともしないわけではない、それが会社の指示であれば、もちろん積極的にはしたくないけれど、といった人のようです。そんなに悪いことをしている人はいない?程度問題で、例えば誰も見ていないところであれば、赤信号でも徒歩で渡ってしまったり、横断歩道でないところでも横切ってしまったり、あるいは速度制限を10キロオーバーくらいはやってしまってますよね。そういう厳密に言えばルール違反と思われることでも少しくらいならばやっているでしょう。そういう意味です。

頑固な良識人はモラルが高く、そのうち我慢に限界が来て、以前であれば上司に伝えたり、悪いことをしている人に直接言ったりもします。最近ではSNSがあるので、投稿して外部に賛同者を得ることが容易になっています。いわゆる組織の制約を受けずに、組織の悪事を暴ける環境があるのです。それが最近、色々な会社の不祥事が暴露される一つの要因になっていると言えるでしょう。SNSがなければ、相当の不祥事が隠蔽されていたでしょう。あるいは今まではメディアの方で、隠蔽するもの、しないものが選別されて世に出てきていたということです。

インターネットのおかげで良識人がもう少し増えてくるかもしれませんね。根拠のない誹謗中傷と言うデメリットも多くなってしまっていますが。

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