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経営に正解はない

教科書や成功本に書かれていることを何も考えずにそのまま使って意思決定しまうと、失敗する可能性が高まります。教科書や成功本なんだからそれを使ったら上手く行くんじゃないのと思ったら大間違い。それで成功した場合があるとか、成功企業を後付けで見たら、表面的にはこのようにして成功した、というだけなのです。本のタイトルに騙されてはいけません。

 

経済学で需要と供給がありますが、要するに安けりゃ売れるけれど安すぎたら業者がやっていけないからモノがなくなる。そうすると価格が上がっていく。価格と数量の均衡点があり、それで決まる。みたいな考え方なのですが、アイスが安けりゃ売れる、と思ったら、実はハーゲンダッツが売れている理由が説明できなくなります。何であんな高いものが売れるんだということになりますね。要するに高くても売れているわけで、教科書に書いてあることを金科玉条のようにそのまま適用した場合、ウチの商品は高いから売れないのではない、では安くしよう、という結論になってしまうと、売れるものも売れなくなってしまうのです。

 

規模の経済という考え方があって、これで大成功を収めたのがヘンリー・フォードでした。フォードは分業制と流れ作業と言う生産方式を考え出し、大量製造して劇的にコストを下げて、富裕層にしか手に届かなかった車を一般庶民でも手に入れられるようにしました。しかし一方で、トヨタは、混流生産という考え方で、生産ラインの中に全く異なる車種の部品を流すのですが、フォードからすれば、ナンセンスなやり方です。同じものを何度でも繰り返し作るから作業員は熟練していくと考えるのです。行員に毎回異なることをやらせレア熟練せず、組立スピードは落ちてしまうはずです。しかしトヨタはこれをやってのけました。混流生産のままで、高品質と低コストを実現させています。

 

経済学の基本という考え方ですらも、会社においては絶対ではないのです。数学であれば答えは何度やっても同じになります。教科書に書いてあることを実践すれば、頭が整理しやすくなるという効果しかありません。

 

ビジネスにおいては唯一の絶対正解というものはないのです。アパレル業界でも会社の数だけ成功モデルがあるようなイメージです。

 

複数の可能な選択肢の中からどれを選択するかは、状況を見て、意思決定をしていかなくてはなりません。数学のように公式に当てはめれば正解が出ると考えること自体が問題です。そのままの理論を何も考えずに使って意思決定すれば、失敗する可能性はかえって高まってしまうのです。もちろん成功のヒントがあることは確かです。

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