出資持分と拠出金

出資持分とは、定款の定めるところにより、出資額に応じて払い戻し又は残余財産の分配を受ける権利のことです。つまり、医療法人に対する財産権になります。

株式会社では配当金を受け取る権利がありますが、医療法人の出資持分に、配当を受け取る権利はありません。

(a) 払い戻しを受ける権利
一般的に、医療法人からの「払い戻し」が受けられるのは、「社員資格を喪失した者は、その出資額に応じて払い戻しを請求することができる」と定款にある通り、社員である出資者が退社や、死亡により社員をやめたときになります。それ以外では、払い戻しを請求することができません。

(b) 残余財産の分配を受ける権利
これは、医療法人が解散するときに、残った財産を出資額に応じて分配する権利です。

<出資持分の評価額>
実際に出資持分を換金できるときは、社員をやめたときか、死亡時の払い戻しということになりますが、これを贈与、相続、譲渡することができ、そのときに、この出資持分がいくらかを算定する必要が出てきます。

通常、親族間での贈与や相続の場合には、「取引相場のない株式」の評価方法を用いることが多いと思われます。単純に考えれば、医療法人の純資産が増加すればするほど、評価額も増えます。

なお、第三者間での譲渡取引の場合は、上記の税法上の評価よりも高めに設定されるでしょう。

<拠出金の評価額>
出資落ち分のない基金拠出型医療法人には、出資金という概念がありません。それに似たものとしては、設立時に「基金」が拠出されます。基金の拠出者は、医療法人からの退社時や解散時に、剰余金の範囲内で拠出金額の返還を請求することができます。

なお、持分なし医療法人では、拠出者への財産の払い戻しがないため、医療法人が解散する場合には、国庫に納められることになります。