見切り販売をすると、どのような不都合があるか

公正取引委員会の排除措置命令が出た後は、スーパーバイザーから、見切り販売により契約を解除するというようなことは言われなくなりましたが、見切り販売をするようになると、値下げ時間帯まで購入を控えたりすることはあるかもしれません。

フランチャイジーは独立した事業者として、商品の販売価格も本来はフランチャイジー自らが決定できるはずなのですが、チェーンの一員である以上、消費者が有するチェーンのイメージを守る義務があり、勝手に商品価格をフランチャイジーの単独で決めるわけにはいきませんし、特に見切り販売は、同一商品の価格に対する消費者の不信感を招き、それを見越した消費者が購入を控えたり、コンビニエンス・ストアにおいては、単品管理の精度を高めて廃棄ロスを減らすことが重要であるので、値引きに頼ると発注精度が落ちるという弊害があります。

そこで、フランチャイザーはフランチャイジーに対して、単品管理の徹底を進め、デイリー商品の見切り販売を推奨しないことを助言、指導することは合理的な経営指導行為になります。しかし、それを越えて、見切り販売が契約に反する、契約更新を認めない等、見切り販売を断念させるような行為は、フランチャイジーの販売価格決定の自由を違法に侵害したといえます。

値下げや見切り販売を行っても、値下げ商品が全部売れきれるわけではありません。しかも通常価格での販売不振により売り上げが減少するかもしれません。それで値下げや見切り販売をフランチャイザーが強制的に制限したとしても、フランチャイジー側の損害額の立証は難しくなります。過去の裁判例では制限期間が1年あたり、16万円から170万円程度の損害額が認定されています。これもケースバイケースですから、確実なことは言えません。