コンビニエンス・ストアにおける見切り販売の制限

販売期限が迫っている商品について、それまでの販売価格から値引きした価格で消費者に販売する行為を「見切り販売」と言います。スーパーでは閉店間際に良く見られる光景ですが、コンビニエンス・ストアでは、安易な見切り販売は消費者の価格に対する不信感やブランドイメージを毀損したり、無用な価格競争を招くため、禁止されていました。

しかし、公正取引委員会によって、見切り販売の制限に、大手コンビニエンス・ストアが優越的地位の濫用に当たるとして、排除措置命令を出しました。これはロイヤルティの計算にも影響を与えます。

この結果、大手コンビニエンス・ストアでは、フランチャイジーの廃棄ロス原価の15%を本部が負担する支援策を実施、また、①見切り販売は販売期限の1時間前から始める、②仕入価格を下回る価格で値下げ販売したことにより発生した損失は、フランチャイジーが負担し、値下げ商品が売れ残った場合、値下げ前の価格に戻してから廃棄処理をする等のガイドラインを策定しました。

大手コンビニエンス・ストアが公正取引委員会の排除措置命令を受け入れたことで、他のコンビニエンス・ストアにおいても、見切り販売を原則自由とし、廃棄ロス原価の一部をフランチャイザーが負担するようになりました。

今回の排除措置命令が合理的だったかどうかは別の話です。本来、チェーン・システムにおけるロイヤルティ政策や価格政策に踏み込む決定ですし、店舗の商品管理はフランチャイジーの営業努力であるため、その努力不足をフランチャイザーに転嫁することは合理性を欠く結果にもなりかねません。