預金についての税務

預金についての税務について、以下概観してみましょう。

(1) 外貨建定期預金の利子

外貨預金の利子は、利子所得として20.315%の源泉分離課税が適用されます。満期時の元本部分の為替の変動(いわゆる為替差損益)については、国税庁の質疑応答事例の中で、「A銀行に米ドル建てで預け入れていた定期預金を満期日に全額払い出し、同日、本件預金の元本部分をB銀行に預け入れた場合については、B銀行に預け入れた時点で本件預金の元本部分に預け入れた時点で本件預金の元本部分にかかる為替差益は所得として認識する必要はない」としています。但し、預金でとどめておけば問題はありませんが、外貨預金を引き出して、他の金融商品に投資を行う場合は、為替差損益が実現したものとして取り扱われる可能性があります。この点に関して、国税庁の質疑応答事例によると、「新たな経済価値を持った資産が外部から流入したことにより、それまでは評価差額にすぎなかった為替差損益に相当するものが所得税法第36条の収入すべき金額として実現したものと考えられる」となっています。為替差損益は雑所得として総合課税の対象になります。他の所得区分との損益通算はできません

(2) 外国金融機関の国外営業所に預け入れた預金利子

外国金融機関の国外支店の口座において受ける預金利子は、源泉徴収が行われないため、申告をしたうえで、その収入すべき日の属する年の利子所得として総合課税の対象となります。収入すべき日とは次のようになります。

(a) 契約により定められた預入期間満了後に支払いを受ける利子
契約期間が満了するまでの期間にかかるもの:契約期間満了の日
契約期間が満了した後の期間にかかるもの:支払いを受けた日

(b) 契約期間満了前に既経過期間に対応して支払いまたは元本に繰り入れる旨の特約のある利子
特約により支払いを受けることとなり、又は元本に繰り入れられる日

(c) 契約期間の満了前に解約された預金の利子
解約の日

また外国で所得税が源泉徴収されている場合には、外国税額控除の適用を受け、二重課税を排除することができます。

(3) 外貨建MMFの取り扱い

外貨建MMFの収益分配金も利子所得となり、分配金の支払い、又は再投資時に20.315%の源泉徴収がなされます。但し、外貨建MMFは、公募の公社債投資信託として特定公社債に該当するため、その収益分配金については上場株式等の配当所得等として申告することで申告分離課税を選択でき、上場株式等の譲渡損との損益通算が可能となります。なお、外貨預金の利子は、上場株式等の譲渡損との損益通算を行うことはできません。

外貨建MMFは公募公社債投資信託として取り扱われるので、譲渡や解約で生じる損益は、上場株式等の譲渡所得等として取り扱われます。そして為替差損益を含む損益について、申告分離課税(20.315%)が適用され、他の上場株式等の譲渡にかかる譲渡損との損益通算や、上場株式等の配当所得等の損益通算が可能となります。