自動車の節税

クリニックで自動車を購入する場合も多いと思います。いくつかポイントがあります。

全く問題がないのは、往診専用車両や患者送迎専用車両です。100%損金算入が認められます。

完全に問題なのは、趣味性が高い車、2シーターの超高級スポーツカー、これは原則NGと考えておく必要があります。事業で使っている証明としては、後部座席にお客様が乗せられるかどうかが一つのポイントになります。それでも多少事業に使っているのだと言い切るときは、ご自分の責任の下に、事業で使っていない割合を事業経費から除外しましょう。全額経費で落とそうというのは、辞めましょう。

さて、通勤用車両はどうでしょうか。

まず医療法人の場合には、100%損金算入が可能です。個人の場合には、自己否認(20~30%)が必要になります。仮に個人の場合で100%損金算入が可能な場合は、通勤用以外にプライベート専用車両を他に証有しており、もちろん自腹で購入している場合です。あるいは休診日の設定がない場合にも、100%損金で落とせる余地があります。

自己否認の計算、つまり事業に使っていない分をどのように計算したらよいかですが、詳細な方法としては、家事使用した距離をオドメーターで測定し、共通経費(ガソリン代、自動車税、自動車保険料、整備代金等)を走行距離で按分し、個別に把握できる有料道路通行料や有料駐車場代について、家事使用分を除外すればよいことになります。ただ、面倒なので、簡便法として、週休2日であれば、2日(休診日)÷7日=28.5%→30%を自己否認率とする。という考え方が元も実務で使われている方法です。

通勤用車両が2台目というのはどうでしょうか。結局、事業としての使用実態次第ですが、医療法人の場合であれば、理事長が1台目、理事が2台目に乗っているという場合であれば、損金算入も可能でしょう。

しかし、個人の場合は、かなりシビアです。奥様(青色事業専従者)が乗っている場合であっても、半分はどうせ家庭の用事で使っているのだろうと思われるでしょう。実際はそうだと思いますが。自己否認割合を高めに設定するのが無難です。事業半分、家事半分で5割と言ったところでしょうか。

このときにクリニックと自宅が異なっていればよいのですが、自宅兼診療所というのもあります。通勤に車が不要という場合です。このようなときはそもそも一台目も自己否認割合を例えば7割というように高めないと一部費用化は認められないと思われます。2台目は全額自費でということになるでしょう。

あと、気になるのは価格も影響があるのではないかという点です。高額だから即NGというわけではありませんが、やはり、年商3,000万円のクリニックでいきなり1,500万円の費用化は容易ではないと考えるべきです。年商2億円のクリニックであれば、3,000万円の費用化もそんなに難しくはないでしょう。

要するに年商と車両価額のバランスと言えます。